曲紹介


昭和３４年から行われてきた我が部の定期演奏会「邦楽の夕」で演奏してきた曲を紹介します。

曲のタイトルを「あ」〜「わ」行で分けています。

「か」行〜　　　「さ」行〜　　　「た」行〜　　　「な」行〜　　　「は」行〜　　　

「ま」行〜　　　「や」行〜　　　「ら」行〜　　　「わ」行〜


「あ」〜

秋	あき	村治虚憧　作曲/中久琴昭　編曲
	第1･26・29回	本曲/合奏曲
	筝曲風に作曲したもので、前奏は秋の昼を描写したものです。
秋風	あきかぜ	村治虚憧　作曲
	第2･5・7･10・46回	本曲
	昭和４７年の初秋に作曲されました。木の葉が音もなく散っていく寂しい山路の秋風を表現しています。
秋風の曲	あきかぜのきょく	光崎検校　作曲
	第4･17回	筝曲
	唐の白楽天の長恨歌を一編としたもので、楊貴妃が、その美貌を以って玄宗皇帝の寵愛をほしいままに得ましたが、安祿山の為に馬嵬で殺された故事を唄っているものです。
秋によせる3つの幻想曲	あきによせるみっつのげんそうきょく	長沢勝俊　作曲
	第43回	現邦
	秋にちなんだ三つの楽章から成っていて、それぞれ題名もつけられています。
秋の色種	あきのいろくさ	十代 杵屋六左衛門　作曲
	第1･5・13・21・27・33・38回	長唄
	古い和歌等から引用した歌詞や箏曲を取り入れたり、松虫の鳴き声を表した美しい合方等、秋の情緒たっぷりの名曲です。
秋の曲	あきのきょく	吉沢検校　作曲
	第12･15・17･23・26・34・44回	筝曲
	名古屋の吉沢検校作品、古今組の一組で、四季の曲のうちでも傑作とされるものです。
秋の言の葉	あきのことのは	西山徳茂都　作曲
	第6･10･21・27・32・35・38・43回	筝曲
	明治初年に西山検校によって作られた曲です。秋の物悲しさが漂う夜に響く幾つもの違った虫の音、そして砧の遠音や中秋の名月が配され、物の哀れさを表しています。
秋の調	あきのしらべ	宮城道雄　作曲
	第4・11・13回	新曲
	秋の寂しさと乙女への憧憬を表現したセレナーデ風の曲です。前唄と後唄との中間に、虫の音の手事をはさんでいます。
朝露	あさつゆ	村治虚憧　作曲
	第4･8･11･13・25・27・35・42回	本曲
	昭和五年に、故木下登一先生の師匠にあたる村治虚憧によって作曲され、蓮の花開く朝露の池辺を描写したものです。
朝の海	あさのうみ	中尾都山　作曲
	第10回	本曲
	朝の日の出のおめでたさを表しています。
葦	あし	木下登一　作曲
	第18回	本曲
	昭和52年夏合宿、萩の浜の感想を、故木下登一師匠が曲にしたものです。
葦のうた	あしのうた	松本雅夫　作曲
	第11・15	新曲
	箏二重奏曲です。演奏時間は約6分と短いですが、邦楽を聞きなれない人にとても聞きやすく、何かもの悲しさを感じさる曲です。
芦屋川	あしやがわ	楯繁栄作　作詞作曲
	第1回	筝曲
	芦屋川の流れの美しさを表わしたものです。
阿修羅	あしゅら	中村洋一　作曲
	第19回
	阿修羅王が一目見て心を奪われた娘を得る為に、敗北しかない永遠に続く戦いに挑む様を描いた曲です。
飛鳥の夢	あすかのゆめ	宮城道雄　作曲
	第30・34・36・42回	新曲/筝曲
	昭和26年、大阪での聖徳太子1330年忌記念芸術祭にて発表され、歌詞は高松宮御撰です。雅楽風の前奏、早いテンポの手事、朗々とした後唄から成る荘重とした古典的歌曲です。
吾妻獅子	あずまじし	峰崎勾当　作曲
	第1･30周年記念定演・22・34回	地唄
	伊勢物語の在原業平の東下りのみぎりを唄いだしに、男女が別れの名残りに乱れ舞う様を獅子舞に託した大変賑やかな曲です。
吾妻八景	あずまはっけい	四代 杵屋六三郎
	第4回	長唄
	日本橋、御殿山、隅田川等、江戸の名所を季節の風情とともに唄ったものです。合方もそれぞれに印象的で、綺麗な曲です。
操三番叟	あやつりさんばそう	五代　杵屋弥十郎　作曲
	第12･30･35回	長唄
	翁・千歳・三番叟が五穀豊穣、天下太平を祈って舞う「三番叟」の中でも、この曲は操り人形になった三番叟が中心となった華やかなものです。
菖蒲浴衣	あやめゆかた	二代　杵屋勝三郎・三代 杵屋正治郎　作曲
	第2・36・38回	長唄
	初夏の景物を唄ったすっきりとした曲調が涼しげな曲です。女形俳優芳沢あやめ好みの浴衣を売り出す広告長唄であるともいわれています。
歩	あゆみ	木下登一　作曲
	第22回	本曲
	創部３５周年記念に作られた御祝儀曲です。邦楽部の３５年間の歩みを描かれています。
新玉の曲	あらたまのきょく	菊塚検校　作曲
	第25・29回	筝曲
	初代菊塚検校が作曲したものです。新年を寿ぐ勅題を歌に用いたおめでたい曲です。
五十鈴川	いすずがわ	宮城道雄　作曲
	第34回	筝曲
	作曲者が、昭和9年に伊勢に参宮した際の印象をもとに作曲されたといわれています。
泉	いずみ	宮城道雄　作曲
	第26・35回	新曲
	静かに湧き出づる泉に黎明の灯が輝いているというような感じの前奏に始まり、作曲者が幼い頃に見た記憶の、つるべの上げ下ろしの動きや、美しい花や樹木に囲まれた田舎の泉を想起したものを旋律化しています。
出雲路	いずもじ	船川利夫　作曲
	第19回
	清水寺・社日神社の祭りの様子、宍道湖の夕映えを描いた曲です。
磯千鳥	いそちどり	菊岡検校　作曲
	第16回	筝曲
	文政天保年間、京都の菊岡検校の作曲・生田流の京の三絃ものです。唄は哀愁を帯びていますが、三絃の手は明るく優美で繊細です。
壱越	いちこつ	山本邦山　作曲
	第23回	新曲
糸竹による戯曲	いとたけによるぎきょく	吉崎克彦　作曲
	第40回	現邦
	迫力のある曲です。
今小町	いまこまち	菊岡検校　作曲
	第12回	地唄
	京都の菊岡検校の作曲した三味線手事もので、箏は八重崎検校が替手式に手をつけたものです。
50周年記念メドレー「祝」	いわい
	第37回	新曲
	創部５０周年を記念して各パート「祝」関する曲をメドレーにしたものです。
祝ふ春	いわふはる	菊縣琴松　作曲
	第2回	三曲
	新年の初弾用の曲として合奏法に新味を加えた曲です。
海	うみ	中久琴昭　作曲/村治虚憧　編曲
	第8回	新曲
	第一楽章「静かなる夜」、第二楽章「朗らかな朝」から成る曲です。
梅の栄	うめのさかえ	三代 杵屋正治郎　作曲
	第6回	長唄
	結婚の祝い曲として作曲されたもので、めでたく明るい歌詞と技巧にも富んだ三味線の手が粋で上品な曲です。
越後獅子	えちごじし	九代 杵屋六左衛門 作曲
	第1･5･7･8･13・14･17･20･23・26・29・31・34・36・37・39・40・42・44・46・47回	長唄
	芸をしながら諸国をまわる越後出身の角兵衛獅子を描いたもので、曲中の旋律の美しさや前後の対照の巧妙さから名曲とされています。我が部長唄パートでも最もよく演奏される十八番の曲です。
越後獅子	えちごじし	峰崎勾当　作曲
	第24回	地唄
	前唄、手事、後唄の三段構成。唄は越後蒲原の“角兵衛獅子”に越後名物をあしらったもので、本来は三絃曲ですが、後に箏の手がついたものです。
大内山	おおうちやま	高野茂　作曲
	第37回	筝曲
	大内山には、明治の中期に鹿児島で高野茂が作曲した原作と、その後京都で松坂春栄が替手式に書き直したものがあります。
大利根の流れに沿うて	おおとねのながれにそうて	坂本勉　作曲
	第28回	交響詩
	1954年に作曲されたこの曲は、日本有数の大河である利根川の水源から太平洋にいたる間を描写したものです。

「か」〜

楓の花	かえでのはな	松阪春栄　作曲
	第7･20･25･30･36･38回	筝曲
	この曲は吉沢検校の作品数曲を補作し流行させた松坂春栄の作曲で、明治新曲の中でも傑作とされています。
篝火	かがりび	野村正峰　作曲
	30周年記念定演	新曲
	本来はフルートと箏のために作られた曲ですが、尺八演奏者の熱望により、尺八でも演奏できるように編曲されました。
楫枕	かじまくら	菊岡検校　作曲
	第7・20回	地唄
	楫枕とは、船中の旅寝のことで、わが身の上を流れ漂う小舟にたとえて、悲しくもやるせない心持をうたったものです。
可祝の柳	かしのやなぎ	四代　杵屋勝太郎　作曲
	第40・44回	長唄
	美しく幻想的な歌詞や、華やかな曲調の中の静かな口説の部分等、短いながらも聴き所の多い曲です。
風の舞〜バーミリオンのために〜	かぜのまい〜ばーみりおんのために〜	江戸信吾　作曲
	第44回	現邦
	燃えるような夕焼け色（バーミリオン）の空に吹く風を表したものです。エキゾチックな雰囲気が感じられます。
合奏曲ト短調	がっそうきょくとたんちょう	中村双葉　作曲
	第12回	新曲
	一箏、二箏、尺八一部、二部からなる4重奏曲で第一楽章(伸びゆく大地)4/4拍子、第二楽章(回想)2/4拍子、第三楽章(熱情)3/4拍子、と拍子、テンポが変化し、軽快な心よい曲です。
華紋	かもん	吉崎克彦　作曲
	第43回	現邦
	平成元年に作られ、で尺八・筝・十七絃が華やかに絡み合う曲です。
巌上の松	がんじょうのまつ	菊塚検校　作曲
	第27回	筝曲
	明治三十八年の勅題に、藤村叡雲僧上の歌が選ばれたことを祝し、大阪の菊塚検校が作曲した明治新曲。
勧進帳	かんじんちょう	四代　杵屋六三郎 作曲
	第8回	長唄
	芝居の台詞を抜き出した歌詞で、それだけでは筋が通らないにもかかわらず、その作曲の素晴らしさから長唄の中でも越後獅子と並んで最も有名な曲となっています。
紀	き	木下登一　作曲
	第21回	本曲
	合宿で訪れた紀州大島を題材に古き昔の回想から始まる曲です。
岸の柳	きしのやなぎ	三代 杵屋　正治郎　作曲
	第1・8･21・25･27･30･32･37･40・45回	長唄
	東両国での浴衣ざらいの折に作られた曲で、隅田川の流れのもと、柳橋から両国にかけての初夏の季節感を描いたさわやかな曲です。
北上夜曲	きたがみやきょく	芳田大三　尺八編曲/小泉栄子　筝編曲
	第6回	歌謡
	歌謡曲で有名な北上夜曲を尺八・筝・十七絃・コーラスより一つにまとめたものです。
砧	きぬた	宮城道雄　作曲
	第26回	新曲
	三部形式により、砧を象徴した曲ですが、従来の邦楽における砧の手法に必ずしもとらわれることなく作曲されており、器楽的技巧に重点をおいた曲です。
砧三章	きぬたさんしょう	沢井忠夫　作曲
	第28回	現邦
	昭和３７年に作曲され、リズミカルな第１･３章、ドラマティックな第２章に分けられます。
希望の歌	きぼうのうた	菊県琴松　作曲
	第3回	筝曲
	若人の青春の希望と喜び、力強さをあらわしています。
喜三の庭	きみのにわ	二代　杵屋勝三郎　作曲
	第3・7・28・36・37・42・45回	長唄
	小督の局の源仲国の故事をもとに嵯峨野の秋の情景を優雅に唄った前半に対して、後半は秋草づくしによって廓の行事の華やかさに一転する、秋の風情をふんだんに盛り込んだ曲です。
京鹿子娘道成寺	きょうかのこむすめどうじょうじ	初代　杵屋弥三郎　作曲
	第19･28･31回	長唄
	安珍清姫の伝説をもとにした謡曲「道成寺」を主題とした曲です。流行の小唄を集めた一種の組曲形式になっており、華やかな曲調から歌舞伎舞踊の傑作ともされています。
京人形	きょうにんぎょう	森岡章　作曲
	第20回	現邦
	艶やかな京人形の一生を舞妓のように芝居風に描写した曲です。
桐韻	きりのひびき	山本邦山　作曲
	第21･30回	合奏組曲
	山本邦山氏が正派初代　中島雅楽都氏に献呈する気持ちで作られた曲です。
雲の峰	くものみね	菊原琴治　作曲
	第30回	筝曲
	＜菊原四つ物＞といわれる四季に題材を取った作品のうちの一曲です。
鞍馬山	くらまやま	二代　杵屋勝三郎　作曲
	第17･25・31･41・45回	長唄
	牛若丸伝説を題材とした曲で、牛若丸と天狗の力強い立ち回り等が描かれています。勇壮な大薩摩と唄浄瑠璃風の聴かせ所がよく調和した名曲です。
グリーン･ウィンド	ぐりーんうぃんど	吉崎克彦　作曲
	第42・46回	現邦
	文字通り緑の中を駆け巡る風をの様子を描いたものです。
廓丹前	くるわたんぜん	二代　杵屋勝三郎　作曲
	第18回	長唄
	花柳の踊りの会のために作曲されたもので、吉原の廓の起源や四季の行事を描いたたいへん華やかな曲です。
クレッセント〜蒼い影〜	くれっせんと〜あおいかげ〜	吉崎克彦　作曲
	第45回	現邦
	尺八のカデンツ風なプロローグから始まり主題の変化と相まって筝と尺八が完全な影を織りなす曲です。
暮れゆく空	くれゆくそら	村治虚憧　作曲
	第3回	本曲
	夕日が沈んで空に五彩の美しい色が映じる様とやがて夜の帳が降りてくる様を描いています。
黒髪	くろかみ	初代　杵屋佐吉　作曲、初代　桜田治助　作詞
	第2回	長唄
	辰姫が源頼朝への思いを北条政子に譲り、嫉妬の念に悩みながら髪梳きをする場面で使われた曲です。地歌に同曲がありますが、どちらが先かは不明となっています。
黒髪	くろかみ	湖出市十郎　作曲
	第1･13回	地唄
	江戸時代に作られた、地唄の名曲です。
黒田節による幻想曲	くろだぶしによるげんそうきょく	沢井忠夫　作曲
	第20回	現邦
	九州福岡の旧黒田藩に伝わる黒田節を室内協奏曲的な変奏曲形式をとって合奏曲にまとめられた曲です。
けしの花	けしのはな	菊岡検校　作曲
	第3･17回	地唄
	箏は二代松崎検校の手付けで、地唄の前唄、手事、散し、後唄の型式を備えています。手事は二ヶ所弾き違いとなり前後して合奏出来ます。
見城楽	けんじょうらく	村治虚憧　作曲
	第9回	本曲
	昔の中国での蛇が好きな男が蛇を見つけ捕らえるまでを描いた曲です。
元禄風花見踊	げんろくふうはなみおどり	三代　杵屋正次郎　作曲
	第7･16･29･33･41・47回	長唄
	元禄時代の絢爛豪華な花見風俗を唄った華やかな曲です。♪ド?ンチャチャンというメロディーは有名で、テレビの時代劇の花見の場面等でも使われることがあります。
光輝	こうき	久本玄智　作曲
	第4･9回	新曲
	伸びゆく光輝ある若人への祝福をこめた明るい曲です。
荒城の月	こうじょうのつき	滝廉太郎　作曲/村治虚憧　編曲
	第39回	尺八調和楽
	滝廉太郎作曲の荒城の月を、尺八用に編曲されたものです。
小鍛冶	こかじ	二代　杵屋勝五郎　作曲
	第9･23･35･43・44・47回	長唄
	小鍛冶宗近が刀を打つ際の相槌を、稲荷の神霊が現れて入れてくれるという歌詞です。合方等で、刀を打つ拍子の面白さが表現されています。
こきりこの里	こきりこのさと	野村正峰　作曲
	第18回	新曲
	富山県のある地方の民謡をモチーフにした曲です。
五色の糸	ごしきのいと	二代　杵屋勝三郎　作曲
	第2･7回	長唄
	七夕祭を題材にした曲で、願い事を書いた笹飾りを五色の糸で竹に吊るす娘の気持ちを表現した美しい曲です。
五重奏曲	ごじゅうそうきょく	栗林秀明　作曲
	第36回	現邦
	和洋折衷な感じの曲です。
五條橋	ごじょうばし	十三代　杵屋六左衛門　作曲
	第19･27･36回	長唄
	この曲は「橋弁慶」を要約し、弁慶と牛若の立ち回りに重点を置いて三味線の手を一層細かくたもので、勇ましい曲調が特徴となっています。
御所の秋	ごしょのあき	富井　輦山　作曲
	第11・30周年記念定演	新曲
	第三楽章からなる秋の御所を表わした曲です。
五段砧	ごだんぎぬた	光崎検校　作曲
	第10･16･25回	筝曲
	高低の箏の合奏の方法を考案するのに5年もかかったと伝えられ、器楽曲として当時の傑出した作品の一つです。
国光	こっこう	村治虚憧　作曲
	第2回	村治虚憧　作曲
	皇太子殿下のご結婚を記念して作られた荘厳な感じのする合奏曲です。
古典･現代による組曲	こてん・げんだいによるくみきょく	杵屋勝欣次　編集
	第27回	三味線主導曲
	この曲は杵屋勝欣次師匠が長唄パートのメイン曲として、また創部40周年記念演奏会の為に企画された曲です。古典から現代的にそして古典に戻る三部構成になっています。
筝・尺八による小品「雨」	こと・しゃくはちによるしょうひん「あめ」	山本邦山　作曲
	第39回	現邦
	尺八と筝による非常に短い二重奏曲です。梅雨の頃、から傘に落ちかかる雨の「ぱたぱた」という音に印象づけられて作られました。
筝と十七絃と尺八の為の三重奏曲	こととじゅうしちげんとしゃくはちのためのさんじゅうそうきょく	宮田耕八郎　作曲
	第25回	現邦
	１９８２年に作曲されました。「川」「草笛」「流れ雲」の三章に分かれています。
筝・十七絃による小組曲	ことじゅうしちげんによるしょうくみきょく	山本邦山　作曲
	第45回	現邦
	第１〜３楽章に分かれ、筝特有のすくい爪・爪なし奏法が駆使された純器楽曲です。
筝と十七絃のための三重奏曲一番	こととじゅうしちげんのためのさんじゅうきょくいちばん	坂本勉　作曲
	第23回	新曲
	純器楽的な要素を強く表現しようと作られた曲で、ソナタ・歌謡・舞曲形式の三つの楽章から成っています。
筝双重	ことふたえ	三木稔　作曲
	第20回	現邦
	響きの柔らかい曲名通り筝のもつやさしい一面を生かした二重奏曲です。
子供のための組曲	こどものきょくのためのくみきょく	長沢勝俊　作曲
	第16･22回	現邦
	第１〜５楽章に分かれた曲で、大変有名です。現邦界では不動の地位を占めているそうです。
金剛石	こんごうせき	楯山検校　作曲
	第36･39回	筝曲
	金剛石(ダイヤモンド)のようなこの上もない宝石も、磨いて初めて立派な光が出てくるように、人もまたそうだと歌っています。

「さ」〜

嵯峨の秋	さがのあき	菊末検校　作曲
	第8・13・16・19・23・27・40回	筝曲
	「平家物語」の「小督の巻」を題材としたものです。平清盛の怒りにふれ、嵯峨野に隠れ住む小督を、天皇の命を受けた源仲国が、月の夜、馬に乗り、箏の音をたよりに訪ねるという風雅な絵巻物のような場面を描いています。
鷺娘	さぎむすめ	富士田吉治・杵屋忠次郎　合作
	第30周年記念定演・20･22･26･29・43回	長唄
	恋に悩む娘姿の鷺の精が雪の中に佇む場面に始まり、一転して華やかな町娘に、最後に鷺の精に戻って地獄の責めを受ける姿を描く、変化に富んだ名曲です。
桜咲く頃	さくらさくころ	村治虚憧　作曲
	第5・9・45回	本曲
	尺八で古謡をアレンジして三部合調した曲です。
さくらさくら	さくらさくら	村治虚憧　作曲
	第5回	調和楽
	昭和１０年４月作曲の合調曲です。花咲き、鳥歌う爛漫春の情景を描いています。
ささ舟	ささぶね	木下登一　作曲
	第37･45回	本曲
	昭和５１年に故木下師匠が創部以来大学へ通った思い出を描いて作曲されたました。曲の最後には関大逍遥歌が織り込まれています。
さしそう光	さしそうひかり	宮城道雄　作曲
	第31回	新曲
さすらいの主題による三重奏曲	さすらいのしゅだいによるさんじゅうそうきょく	江戸信吾　作曲
	第43回	現邦
	この曲は坂本勉の「さすらい」を筝二面と十七絃の為の三重奏曲として補曲・編曲したものです。オリエンタルな感じらしいです。
里の暁	さとのあかつき	松浦検校・浦崎検校　作曲
	第2回	筝曲
	追善ものとして、作曲されたと云われ、故人をほととぎすにたとえて、夏の夜に世を去ったのを表わしている。
五月雨	さみだれ	四代　杵屋佐吉　作曲
	第14回	長唄
	五月雨けぶる水辺に紺の蛇の目の傘をさして物思いにふける女を主題にして、飛び交う燕、鐘の音、筝の音などを配した情緒豊かな曲です。
小夜砧	さよぎぬた	村治虚憧　作曲
	第2･12･34回	本曲
	秋の宵に砧を打つ乙女を悩ましくも華やかに描いた、三段からなる曲です。
小夜の調	さよのしらべ	村治虚憧　作曲
	第6回	本曲
	日本調のセレナーデです。
さらし風手事	さらしふうてごと	宮城道雄　作曲
	第33・37・47回	筝曲
	古曲越後獅子のヤマともいわれる「さらし」の奏法をテーマとし、新しい感覚の新曲的テクニックが盛りこまれてあるため、リズムの盛り上がりには、古典にみられぬ味わいが感じられます。
三段の調	さんだんのしらべ	久本玄智　作曲
	第3回	筝曲
	箏の段ものとしての器楽曲であるが、六段の調・八段の調・みだれ等と異なっていて新日本音楽としての新しい楽想をおりこんでいます。
三面の筝と十七絃のための「四重奏曲」	さんめんのこととじゅうななげんのためのよんじゅうそうきょく	熊沢辰巳　作曲
	第34回	現邦
	作曲者が十代の頃、合奏の楽しさを表現するために若さに任せて作られました。青春の持つみずみずしさが起伏の激しい曲調に表されています。
信楽猩	しがらきたぬき	唯是震一　作曲/石田豪澄　作詞
	第8回	新作
	昭和３７年に作曲されました。信楽での狸にまつわる伝説に基づいて、狸の愛嬌のある顔と教訓的な姿を日本楽器用に組曲としたものです。
四季の糸	しきのいと
	第11回	構成曲
	邦楽の夕オリジナルの構成曲です。春の巻：元禄風花見踊・春の調、夏の巻：岸の柳・菖蒲浴衣、秋の巻：雲居九段・秋の色種、冬の巻：黒髪、フィナーレ：越後獅子
四方の海	しほうのうみ	中島雅楽之都　作曲
	第14回
尺八二重奏曲「竹」	しゃくはちにじゅうそうきょく「たけ」	山本邦山　作曲
	第16回	本曲
	孟宗竹、若竹、布袋竹の三種の竹をそれぞれ個性的に表して、その各々の特徴を尺八二重奏によって表現した曲です。
春興	しゅんきょう	久本玄智　作曲
	第6回	新曲
	春の浮き立つ希望や明るさを興の向くまま、曲に表わされ、尺八と箏二部が合奏する軽快で、又力強い青春が表現されています。
春潮	しゅんちょう	池田静山　作曲
	第27･35・37回	筝曲
	春爛漫、浜風に散り乱れる桜の花びらが、ひたひたと打ち寄せる春の潮にふりそそぐ様を表わしています。
秋凛	しゅうりん	池田静山　作曲
	第31回	新曲
	箏曲本来の調性と奏法上の技巧を考慮に入れ、箏二重奏の純粋器楽曲として作曲されたもので、「野路にて」「うた」「まつり」の三つの部分により曲が成り立っています。
頌寿楽	しょうじょうらく	村治虚憧　作曲
	第3・8回	調和楽
	昭和３４年１０月の皇太子殿下、御結婚記念祝賀曲です。
松上の鶴	しょうじょうのつる	山登万和　作曲
	第3回	筝曲
	明治33年の勅題“松上の鶴”にちなんだものでありますが、巣籠地があって、明るく歌詞もお目出度いものを用いています。
松竹梅	しょうちくばい	三橘勾当　作曲
	第13・21回	地唄
	地唄の中でもよく知られた、お目出度い大曲とされています。常盤木の松、素直で節目正しい竹、情味ある鶯を抱く梅、それぞれの特性を生かした、賑やかな曲です。
昭和松竹梅	しょうわしょうちくばい	宮城道雄　作曲
	第8･17･29･36・41回	新曲
	歳旦祝賀という荘重さと、喜びの心あふれる賑やかさを巧みに表現し、また新しい技法と古典のモチーフを自在に活用させた、大変お目出度い曲です。
抒情詩曲	じょじょうしきょく	山川園松　作曲
	第6回	新曲
	詩的な音楽的しずかな感興を何となく旋律化した叙情的なメロディーです。
白い花の咲く頃	しろいはなのさくころ
	第4回
	＊資料破損の為詳細不明
白ばえの曲	しろばえのきょく	村治虚憧　作曲
	第7･15･20回	本曲
	小雨降りながら時々晴れんとする梅雨中の景色を描いた曲です。
新曲　浦島	しんきょく　うらしま	杵屋六左衛門・勘五郎　節附/坪内逍遥　作詞
	第1･6回	長唄
	明治37年に坪内逍遥が提唱していた新楽劇論の具体例として発表した曲です。浦島伝説を題材とし、海の情景が描き込まれた壮大な曲です。
新巣籠	しんすごもり	楯山登　作曲
	第35回	筝曲
	鶴の巣篭もりの情景を大変面白く作曲した名曲です。
新高砂	しんたかさご	寺島花野　作曲
	第12・21回	筝曲
	謡曲「高砂」の祝言謡の部分を用いたもので、大変おめでたい曲です。
新鶴の巣籠	しんつるのすごもり	楯山登　作曲
	第15･31回	筝曲
	手事の替手の部分は、この曲に合うようにつくられた楯城護作曲の『若菜の曲』になっています。
新娘道成寺	しんむすめどうじょうじ	石川勾当　作曲
	第3･6回	地唄
	三味線もの曲名を新鐘ヶ岬とも称し、道成寺ものの一種ですが歌詞のなかは道成寺の物語とは何の関係もないです。
瑞雲	ずいうん	大月宗明　作曲
	第21回
瑞星	ずいせい	山本邦山　作曲
	第40回	現邦
	無限に広がる星空の中で一際目立った輝きを見せる目出度い兆しを示す星ー瑞星ー。その瑞星の輝きを筝・尺八のからみで表現しています。
末の契	すえのちぎり	松浦検校　作曲
	第5回	三曲
	歌詞の豊かな詩情によって情緒のこまやかなところを現している風格を備えた地唄です。
末廣狩	すえひろがり
		長唄
	→「わかみどりすえひろ」へ
静夜の調	せいやのちょう	村治虚憧　作曲
	第4・10回	本曲
	昭和３年の秋に作曲された曲です。静かな夜の調を描いています。
瀬音	せおと	宮城道雄　作曲
	第25･35・42回	筝曲
	大正12年の夏、群馬県利根川の辺にて得られた印象を作曲されたものです。奔馬の如き急流の轟々と流れ行く十三絃の音、波を縫うてゆうゆうと下す筏のせまらざる十七絃の響、或いは渦巻き流るる早瀬の音、何れも遺憾無く、是等の実景が描写されています。箏として出来るだけの技巧を用いて曲想を表している難曲です。
石筍	せきじゅん	沢井忠夫　作曲
	第24・31回	純筝曲
	十七絃による導入部に始まるこの曲は、やがて箏のかさなりを得、それが主題を構成し、自由で力強い展開を見せていきます。。
惜別の舞	せきべつのまい	宮田耕八郎　作曲
	第37回	新曲
	大志をいだいて旅発つ友を送る二人だけの宴、酒を酌み交わして志を語り合い、やがて一人が立って白扇をひろげて舞うと、後からいま一人も立って舞うというそんな情景を表した曲です。
雪月花によせて	せつげっかによせて	吉崎克彦　作曲
	第35･38回	現邦
	日本の四季の美しさ・日本的自然感を筝・尺八の四重筝曲で表現した曲です。
瀬戸の舟行	せとのふなゆき	村治虚憧　作曲
	第2･6･11･14・30周年記念定演	本曲
	昭和５年春に作曲された曲で、瀬戸内海と浜唄を描いていて村治流の本曲の中でも特に優れていると言われています。
瀬戸の夕焼け	せとのゆうやけ	杉村勝　作曲/小泉栄子　筝手付
	第8回	新曲
	静かな情景に始まり、初夏の海原を行く舟を独奏に入り、水平線に沈む夕陽そしてその夕焼けの中を帰っている舟を表わし、遠くより聞えてくる童歌にて曲を終えています。
セレナーデ	せれなーで	グノー　作曲/村治虚憧　訳謡
	第8回	洋楽曲
	夜に恋人の家の窓下で男性が歌う、または奏する歌のことを小夜曲（セレナーデ）と言います。元来は洋楽器で演奏するものですが尺八とピアノで演奏されました。
箏四重奏曲	そうしじゅうそうきょく	船川利夫　作曲
	第18・21回	現邦
	１９６７年ＮＨＫの委嘱により作られた曲です。４パートで出来た筝群のカルテットが美しい旋律を作っています。
早春	そうしゅん	木下登一　作曲
	30周年記念定演	新本曲
	昭和５１年３月に春を待つ希望と邦楽部の発展を祈って作られた曲です。

「た」〜

渓	たに	木下登一　作曲
	第20･27回	本曲
	故木下師匠が夏の小豆島合宿で寒霞渓を題材に作られた曲です。霞のかかった渓が徐々に晴れ渡っていく様を描いています。
旅	たび	木下登一　作曲
	第17･24･28･40･44・47回	本曲
	昭和５１年に合宿先の鳥取を題材に作られた曲です。紺碧の空と足跡一つない砂丘の頂上で想うのは過ぎし日のこと。
筑摩川	ちくまがわ	三代　杵屋正治郎　作曲
	第10･21･28回	長唄
	大薩摩特有の豪壮な雰囲気があり、特に合方においては濁流渦巻く情景がよく表現されている、勇壮でいて歯切れの良い曲です。
千鳥の曲	ちどりのきょく	吉沢検校　作曲
	第1･2･6･13・43・46回	筝曲/調和楽
	歌詞は古今和歌集の和歌を抜粋したもので、荘厳で優雅な前唄、海面を渡る千鳥の鳴き声響く後唄、寄せては返す静かな海を描写しています。
茶音頭	ちゃおんど	菊岡検校　作曲
	第2･5･8･13・43・46回	地唄
	茶の湯の器具用具を読み込んで男女の縁が末永く千代万代と続くようにと唄ったものでお茶のお黙前にも伴奏されます。
千代の寿	ちよのことぶき	二代　杵屋勝三郎　作曲
	第3回	長唄
	長唄の祝儀曲である「鶴亀」と「松竹梅」を組み合わせめでたさを唄ったもので、短い中にも味の感じられる曲です。
千代の寿	ちよのことぶき	宮城道雄　作曲
	第5･9回	新曲
	前弾きは雅楽風の手で新しい工夫があり、唄のフシづけに、三曲形式とは視覚を変えた覗いどころもあります。作詞は桜居女、歌詞は某氏の長寿を祝福して贈られたもので、徳をつみ重ねて人の世に長寿を祝い給うきく我が身まで、八千代経ぬべき心地す、と悦びたたえたものです。
千代の栄	ちよのさかえ	村治虚憧　作曲
	第7･17回	本曲
	昭和５年１２月作曲されました。君が代を主題とし、千代の栄を寿いでいます。
月	つき	村治虚憧　作曲
	第10回	本曲
	雲のない澄み切った秋の空を月が流れるように動くさまを描いている曲です。
土蜘蛛	つちぐも	十一代　杵屋六左衛門　作曲
	第18回	長唄
	土蜘蛛が切禿の童となって源頼光を襲おうとしたところを描いたもので、大薩摩の手法を多く用いた荒々しい部分と、可愛らしい切禿を表現する部分等、曲調の変化に富んだ曲です
燕の曲	つばめのきょく	楯繁一栄　作曲
	第3回	筝曲
	“つばめ飛ぶかげのみ見えて田植時　家に人なき小山田の里”歌は明治天皇御製にして燕の面白く飛び違いたる様、又後半燕返しを見事にあらわしています。
摘草	つみくさ	菊原検校　作曲
	第14･17･26･32･35･45回	筝曲
	春の野辺に若い娘達が草花を摘んでいる情景や、家で帰りを待つ愛らしい籠の中の小鳥に、はこべ草を摘んで土産にしようという麗しさなど、春の野辺の美しい情景が表現されています。
出口の柳	でぐちのやなぎ	宇治加賀椽・初代　杵屋長五郎　作曲
	30周年記念定演	地唄
	辛いつとめをする京都島原の遊女を出口の柳に例え、その哀れな心情を唄う地唄の名曲です。
三角州	でるた	松本雅夫　作曲
	第25回	純筝曲
	源泉の異なる所からの堆積物が三角州を型作って行き、やがてそこに美しい花が咲き出る様に、言葉を変えていえば人々の些細な善意が永い永い時代を経て積み重なり、それを土壌として美しい文化の華が咲く様に、との祈りの気持ちが托された曲です。
トゥバルマー	とぅばるまー	海瀬頭豊　編曲
	第9回	沖縄民謡
	民謡の宝庫、沖縄八重山の子守唄で、我が部の演奏旅行のお土産として琉球大学の海瀬頭豊氏に頂いた曲です。タンゴ調だとか。
道灌	どうかん	宮城道雄　作曲
	第37回	新曲
	昭和11年、この年行われた道灌四百五十年慰霊祭のために、当時の東京市から委嘱されて作られた作品で、内容は、江戸の町を開き、江戸城を築いた、室町時代の武将太田道灌をたたえたものです。
季の抄品集	ときのしょうひんしゅう
	第24・27・40回	合奏曲
	この曲は昭和60年の卒業生が尺八・筝・長唄の合奏を目的として編曲したものです。春の海（尺八・筝）で始まり、夏の曲（筝）、秋風（尺八）、鷺娘（長唄）、そして最後に春の訪れを表す元禄風花見踊（3パート合奏）で終わります。豪華です。
時刻の砂	ときのすな	吉崎克彦　作曲
	第41・47回	現邦
	「漂う時間」「時の扉が開く」「時刻のエネルギー」「ぜんまい仕掛けの不真面目な時計」の様々な時刻の表情が描かれた曲です。
供奴	ともやっこ	四代　杵屋三郎助　作曲
	第14･25･32・43回	長唄
	旦那のお供に遅れた奴さんが急いで廓に向かう様子を描いた、軽快で華やかな曲です。

「な」〜

夏の曲	なつのきょく	吉沢検校　作曲
	第1･6･30周年記念定演・25･31･39・42回	筝曲
	水の流れをあらわしていたり、途中、歌に出てくるほととぎすの鳴く声を暗示するような箏の音型があったりと、様々な手法が用いられ、さわやかな夏を感じさせる曲です。
夏の組曲	なつのくみきょく	山川松園　作曲
	第7回	新曲
	昭和26年8月の作曲で、第一楽章舟唄、第二楽章夜曲、第三楽章音頭の三楽章から成っており、第一、二、三楽章も琴の独奏から始まり、十七絃の低音を生かした全体的に楽しい雰囲気の曲です。
奈良の四季	ならのしき	宮城道雄　作曲
	第30・37回	地唄
	昭和30年に宮城道雄が歌人の会津八一の短歌四首に作曲したものであり、各歌は四季の順に配列されています。
虹色の風	にじいろのかぜ	大嶽和久　作曲
	第35回	現邦
	風が織り成す様々な模様を筝のハーモニーやリズムの変化で表現される曲です。
日本名曲集	にほんめいきょくしゅう	中村双葉　編曲
	第7回	新曲
	昭和17年BKの委嘱によるもので大衆に馴染み深い曲の春雨、六段、長唄越後獅子等六曲を極く平易にアレンジしたものです。
俄獅子	にわかじし	四代　杵屋六三郎　作曲
	第42・46回	長唄
	吉原の最大行事である俄の中での獅子物のひとつとして作曲されました。それ以前の獅子物を洒落た歌詞等により、廓気分がふんだんに表現されています。
ねずみ	ねずみ	四代　杵屋勝太郎　作曲
	第37回	長唄
	大騒ぎをするいたずら者のねずみたちを退治して、家の繁栄を願う様子がコミカルに描かれた曲です。

「は」〜

萩の露	はぎのつゆ	幾山検校　作曲
	第19･30回	地唄
	歌詞は女性的な内容をもっており、情緒豊かにやるせない思いを、か弱い虫にかけたり、空も飛び行く雁にかけたり、夜半の砧に思いや持ってくるあたりは、秋の感傷もたいへん哀れに表現されていて、虫の音や砧の音などの効果も出された名曲です。
初鶯	はつうぐいす	宮城道雄　作曲
	第14･20･28･41・46回	筝曲
	宮城道雄の初期の作品で、別名「春告鳥」「歌詠鳥」とも呼ばれている鶯が、さまざまな手法によって表現されています。
初時雨	はつしぐれ	十代　　杵屋六左衛門　作曲
	第3回	長唄
	地歌を改作し長唄の手をつけたもので、晩秋の待乳山から吉原にかけての情趣を唄った曲です。
花売	はなうり	楯山検校　作曲
	第1回	筝曲
	昔の花売り娘を美しく唄った明治新曲です。
花笠踊	はながさおどり
	第2回	民謡
	山形県の地方の有名な民謡を尺八や三絃、踊を交えたようです。
花形見	はながたみ	葛原勾当　作曲
	第47回	地唄
	葛原勾当の師である八重崎検校の三回忌追善供養のために作曲され、自らも京都の師匠方と共に演奏したとされている曲です。
花咲く頃	はなさくころ	山川園松　作曲
	第10回	新曲
	第1，2，3箏と尺八2部の計5重奏曲の器楽合奏曲です。花咲く頃というのにことさらの意味はないそうです。
華かなる幻想	はなやかなるげんそう	菊県琴松　作曲
	第3回	筝曲
	若人の青春の希望と喜び、力強さをあらわしています。
浜	はま	木下登一　作曲
	第19･23･30回	本曲
	昭和５３年、朝の天橋を主題として、打ち寄せるさざ波や行き交う船の様子を綴った曲です。
浜辺の朝	はまべのあさ	中村双葉　作曲
	第6回	新曲
	漁村において漁師達が、暁暗をつけて浜辺に集まり、出漁のあわただしい躍動やうすもやが立ちこめて、陽焼けした漁夫達の活発な動きをとらえた情景を表した曲です。
春が来た	はるがきた	村治虚憧　作曲
	第4・7回	本曲
	昭和１２年２月に作曲されました。春の野の陽炎と子ども達の遊ぶ様を描いていて、一尺八寸管と六寸管による合調曲です。
春の海	はるのうみ	宮城道雄　作曲
	第15・47回	新曲
	お正月になればどこででも流れている有名な名曲。穏やかな春の海の感じとかもめの飛び交う様を印象的に描いています。
春の曲	はるのきょく	吉沢検校　作曲
	第14回	筝曲
春の調	はるのしらべ	二代　杵屋勝三郎　作曲
	第13・30回	長唄
	初春の小松引き、松竹梅等早春の風景が上品に表現されています。定演では箏との合奏で演奏してきました。
春の夜	はるのよ	宮城道雄　作曲
	第3･7･24･29･39･41・45回	筝曲
	大正2年、宮城道雄第二の作で、歌詞は土井晩翠の詩集『天地有情』の中の「はるのよ」からとられています。
飛騨によせる三つのバラード	ひだによせるみっつのばらーど	長沢勝俊　作曲
	第20・24回	現邦
	作曲者が飛騨に残る数多くのものの中から強く心惹かれたものを取り上げ組曲風にまとめた曲です。
雛鶴三番叟	ひなつるさんばそう	作曲者不明
	第24回	長唄
	長唄の創成期に作られた曲。三番叟とは能の翁渡しを模倣したもので、この曲は長唄で最も古い三番叟です。めでたい言葉が並ぶ歌詞、古風な三味線の手に優美さを感じる曲調です。
雲雀の曲	ひばりのきょく	菊武祥庭　作曲
	第34回	筝曲
	大正2年作曲で、歌詞は明治天皇の御製です。二重雲井調子を用いて音を高くとり、陽春麦生の明るさを出しています。
飛躍	ひやく	久本玄智　作曲
	第3回	筝曲
	若人の躍動を無言歌型式の器楽曲として合奏曲としたもので、旋律も明るく軽快で洋楽のメロディーにも似通った新日本音楽らしい曲趣を持っています。
富士太鼓	ふじだいこ	藤尾勾当　作曲
	第9回	筝曲
	三下りの三味線曲です。ふつう大阪では平調子の箏をつけますが、京都では、三味線で替手を作って、手事を長くして三味線のみで合奏します。三味線で、雅楽の太鼓の音を擬音で弾くところがありますが、特にそのくだりは凄絶です。
藤娘	ふじむすめ	杵屋六三郎　作曲
	第10回	長唄
	大津絵の藤の枝をかついだ娘の姿を表現したものです。それまでの「潮来出島」の部分を六世尾上菊五郎が「藤音頭」に変えました。
二つの幻想	ふたつのげんそう	山本邦山　作曲
	第33・39回	現邦
	神秘的な幽玄さが漂う湖と激しく降る雨の音に囲まれた険しい山や滝の音、対照的な印象を描いている曲。
舞踏曲	ぶとうきょく	宮城道雄　作曲
	第29回	新曲
	当時としては斬新だった、西洋風な形式と和声組織を有した曲で、新曲に至る方向づけとして貴重な曲です。
舟の夢	ふねのゆめ	菊岡検校　作曲
	第6回	地唄
	京の手事もの、三段型式の地唄で、遊女が心ひそかに思いを寄せる恋心を抱きつつ、ままならぬ身の逢う瀬を流れの船に夢を画くという恋々たるものを曲に表わしています。
冬の曲	ふゆのきょく	吉沢検校　作曲
	第9・18回	筝曲
	名古屋の二世吉沢検校の古今組の四季の曲の一つで、歌詞は他の四季の古今組と同様、古今集の冬の部より四首とられたものです。
冬の一日Part�U	ふゆにいちにち	長沢勝俊　作曲
	第23回	現邦
	１９８０年冬に作曲されたもので冬空に舞う童心を描いた曲です。
平和なる海の調	へいわなるうみのしらべ	村治虚憧　作曲
	第6・8・12回	本曲
	昭和６年７月に作曲されました。最初は広々とした海原が写し出され、一変して波音を、間もなく二つに別れ、一方は波音を他方は追分を聴かせています。
紅百合	べにゆり	菊住録声　作曲
	第1回	新筝曲
	讃仏歌の一節より、移り変わりゆく人の世の姿を伝えています。
蓬莱	ほうらい	四代　杵屋六三郎　作曲
	第1・9回	長唄
	廓を蓬莱に見立て、遊女たちを仙女に置き換えて廓の風情を唄っためでたい曲です。
星の曲	ほしのきょく	村治虚憧　作曲
	第8回	本曲
	昭和２２年に作曲されました。夢、春の夜の星空を描いています。
星のように	ほしのように	松本雅夫　作曲
	第22・27回	新曲/純筝曲
	洋楽風のアンサンブルで、可愛らしく華やかな仕立てになっています。
北海民謡調	ほっかいみんようちょう	宮城道雄　作曲
	第5・15・18・23回	新曲
	軽快で華やかな「そうたん節」と民族的な哀愁をもつ「江差追分」の代表的な北海の民謡を変奏曲にまとめたもので、力強い前奏から「そうらん節」の主題と変奏・中程は打ち寄せる波を思わせる箏と十七絃の旋律に乗せて、尺八が三度追分を奏でています。
ほととぎす	ほととぎす	楯山登　作曲
	第36回	筝曲
	古今和歌集の中からほととぎすに関する歌、三首を選び歌詞にしたものです。
時鳥の曲	ほととぎすのきょく	楯山検校　作曲
	第2・5・9・13・22・33・40回	筝曲
	古今和歌集から時鳥を扱った和歌三種をそのまま歌詞としています。
梵	ぼん	大月宗明　作曲
	第19回
	神秘的な雰囲気を醸し出す、邦楽器による東洋的鎮魂歌とも言える曲です。

「ま」〜

松風	まつかぜ	三代　山本利賀　・中能島松声　作曲
	30周年記念定演・第20回	地唄
	幕末の頃、伊達家から松平家に嫁いだ姫君が夫に死別した後、在りし日の思い出を琴唄に作り、琴柱に松風の歌を書いたという伝説がある荘重な曲です。
松の翁	まつのおきな	三代　杵屋正治郎　作曲
	第27・30･47回	長唄
	駿河の国の松永家の数奇を凝らした庭の景観を唄い、併せてその家の主の長寿を祝ったもので、合方や替手等三味線の聴かせ所も多い名曲です。
松の寿	まつのことぶき
	第4回
	＊資料破損の為詳細不明
松の緑	まつのみどり	初代 杵屋六翁　作曲
	第5･30周年記念定演19･27・28･30･34･35･38･39･41・43・45回	長唄
	六翁の娘の披露唄として、禿の初々しさの中に将来は松の位の太夫にもなる風格があることを述べ、娘の前途を祝福した曲です。
ままの川	ままのかわ	松岡検校・菊岡検校　作曲
	第1・11・14・18回	地唄
	題名は最後の一句から出ており、遊女が自己嫌忌から捨身的に虚無的ともなり、どうとでもなれという心からままになれ、勝手にせい、それは川の水が流れるようなもので、一度流れたら再び戻らぬ人生をたとえて「ままの川」と呼んだのであると思われます。
水は器	みずはうつわ	楯山検校　作曲
	第33･38･40・42回	筝曲
	水はその器によって円にも角にもなり、人も同じようにその夜によって善くも悪くもなるものなので、自分にも勝る友を求めて共に学びの道に進めと歌っています。
水のリズム	みずのりずむ	高野喜長　作曲
	第34回	現邦
	こんこんと湧き出る清水が次第に大河になり大海に注いで、さらに打ちよす波を生み出す自然界での水のリズムを描いています。
みだれ	みだれ	八橋検校　作曲
	第4･11･13・14･36･40回	筝曲
	唄が無く、純然たる器楽曲である所から、｢六段の調｣等と共に段物の一つとされていますが、段の区切り方が流派によって異なる、各段の拍子数が一定でない、曲中のテンポが色々と変化するといった特徴があり、正に「みだれ」と名付けられた所以です。
三つの景色	みっつのけしき	菊塚検校　作曲
	第7･17回	筝曲
	明治40年の作曲、当時として画期的な左手法の重音を用いた純箏もの曲としての二重奏曲です。詞は市田瓢々の作であり、日本三景の松島、天の橋立、安芸の宮島が祝賀の気分で唄われています。
三つのパラフレーズ	みっつのぱらふれーず	沢井忠夫　作曲
	第31回	現邦
	パワフレーズとは改編曲のことです。透明感があり、変化に富んだ曲ですが調子変えが大変だそうです。
真帆片帆	まほかたほ	村治虚憧　作曲
	第5回	本曲
	静かな明石の沖の情景を描写したもので昭和２７年８月に作曲されました。
都踊	みやこおどり	宮城道雄　作曲
	第10･13・27回	新曲/地唄
	大和田建樹の詩集『雪月花』から詩集を採った手事物で、京名物の一つである毎年の祗園の舞妓や芸妓によって行われる都踊の可憐な舞妓の姿を花にたとえ、艶やかに歌っています。
都鳥	みやこどり	二代　杵屋勝三郎　作曲
	第13・39回	長唄
	隅田川の春から夏にかけての情景を詠んだ品の良い名曲です。涼やかな曲調が心地よく聴かれます。
都の春	みやこのはる	山勢松韻　作曲
	第10･15･22･29回	筝曲
	山田流の「手もの」の曲で明るい感じのする派手な賑やかな曲です。手事は「新さらし」式で、山田流手事の特色を充分聴かせるものです。
都風流	みやこふうりゅう	吉住小三郎・稀音家浄観　作曲
	第15･31･41・46回	長唄
	明治大正頃までの浅草あたりの風景を描写し、四季の移り変わりにしたがった組曲形式の曲です。ほのぼのとした清心の気風が感じられます。
御山獅子	みやまじし	菊川検校　作曲
	第5･16回	三曲
	京もの手事ものとして派手で賑やかな曲風です。伊勢皇太神宮中心の名勝の叙景を唄い込んだもので、獅子とはいうものの、神楽の獅子の他、獅子は歌われていません。
御代の祝	みよのいわい	宮城道雄　作曲
	第4・9回	新曲
	手事の部分のみ、3/4拍子としたのは、三曲形式として新しく、又その合い口が宮城氏独自の創意に充ちたもので、面白さと、新しさは、この曲の特色です。作詞は桜居女、歌詞は御代を祝う目出度さを悦んで、鳥も唄い、花も唄うこころを表したものです。
虫の武蔵野	むしのむさしの	宮城道雄　作曲
	第4・11回	地唄
	三曲合奏の古い型式から一歩踏み出した合奏歌謡曲、調子三絃は三下り、箏四上り半雲井調子、尺八は六寸又は八寸管の口一、三曲型式のもので、昔大宮人が嵯峨野の秋に虫を訪うと云う事を偲ふが、広々とした武蔵野の秋もさぞや、嵯峨野の秋と同じであろう、と唄っています。
明治松竹梅	めいじしょうちくばい	菊�恁沚Z　作曲
	第7･11・18･21･24･28･39・44回	筝曲
	歌詞は松竹梅をよんだ七首の和歌を組合わせたもので大変おめでたい曲です。
芽	めばえ	木下登一　作曲
	第38回	本曲
	昭和５２年２月に作曲された曲で、新芽がふき出る季節に、一日一日と伸びる新芽の様子を表しています。
最中の月	もなかのつき	菊原琴治　作曲
	第16･24回	筝曲
	明治41年春の作曲で作詞は市田瓢々です。「摘草」「雲の峰」「銀世界」の四季の内、この曲が一番味わいがあり、凝っていて面白い。形式は古典調で手事二段合せとなっています。

「や」〜

八木節スケルツォ	やぎぶしすけるつぉ	江戸信吾　作曲
	第41回	現邦
	民謡の中でも最もノリの良い曲の一つである八木節のメロディーをモチーフにしています。テンポの良い賑やかな曲です。
八島	やしま	藤尾勾当　作曲
	第9回	地唄
	地唄の歌謡もので、三絃下りの曲です。替手に本調子として京都で弾かれています。箏は、八重崎検校編曲の替手弾のものがあります。歌詞は、謡曲八島の抜萃を入れています。
八島落官女の業	やしまおちかんじょのなりわい	十代　 杵屋六左衛門 作曲
	第29・34回	長唄
	八島壇ノ浦で滅んだ平家の生き残った官女が魚売りとなった様子を描いたもので、華やかな中にも哀愁の漂う曲です。
八千代獅子	やちよじし	藤永検校　作曲
	第14回	筝曲
	松と雪を歌詞とした目出度い曲です。
山里の春	やまざとのはる	森岡章　作曲
	第8回	新曲
	第一楽章「水車の歌」、第二楽章「童歌」、第三楽章から成ります。
山の精　木の精	やまのせい　きのせい	坂本勉　作曲
	第5・8・10・25回	新曲/交声曲
	奥深い林の状況を前奏として山の精・木の精が交互に現れ春の自然を楽しみ、たわむれる様を描いています。
夕顔	ゆうがお	菊岡検校　作曲
	第1･8回・30周年記念定演	地唄
	この曲の歌詞は源氏物語の夕顔の巻で、源氏の君が五条の辺に住む夕顔の上を訪ねて「よりてこそ、それかとも見むたそがれに、ほのぼの見つる、花の夕顔」の歌を詠む物語です。
夕涼み	ゆうすずみ	東音長坂雄太郎　作曲
	第1回	長唄
	隅田川の春から夏にかけての情景を品よく唄ったもので、唄を存分に聴かせられる情緒あふれる曲です。
ゆき	ゆき	峰崎勾当　作曲
	第26回	地唄
	地唄の代表作として最も人々に親しまれ渋く粋であり叙情的で、よく人情の機微を穿っています。地唄の端唄ものとしての絶世の名曲として残されている曲です。
雪	ゆき	峰崎勾当　作曲
	30周年記念定演・第21回	地唄
	思う男に捨てられた芸者が浮世捨てて尼となった心境を描いた曲で、しんみりとした美しい曲です。
雪	ゆき	木下登一　作曲
	第21回	本曲
	静かな夜半、一面の雪景色を描いた曲です。
雪景色	ゆきげしき	楯繁一栄　作曲
	第5回	筝曲
	戌の年大阪の雪降りに犬や子供が喜こびが犬が雪にたわむれて犬の足踏と梅の花を描写しています。
雪人形の夢	ゆきにんぎょうのゆめ	吉崎克彦　作曲
	第38回	現邦
	雪の降る中に生まれ、一人夢見る雪人形の清らかさを描いた曲です。
雪の朝	ゆきのあさ	木下登一　作曲
	第8回	本曲
	昭和４１年に作曲された曲です。夜の暗闇に舞う粉雪と、翌朝の一面の雪景色に感動した故木下登一師匠が、その感動と冬の朝の新鮮な気持ちを表しています。
代々の栄	よよのさかえ
	第4回
	＊資料破損の為詳細不明
夜の円舞曲	よるのえんぶきょく	坂本勉　作曲
	第28回	新曲
	昭和24年、豪華できらびやかな夜の舞踏会の雰囲気を、ワルツ風の軽快な形式に表現した箏の三重奏曲です。

「ら」〜

琉球民謡による組曲	りゅうきゅうみんようによるくみきょく	牧野由多可　作曲
	第22回	新曲
	琉球の代表的な民謡である安土屋ユンタと八重山地方に古くから伝わる哀愁ある「トバルマ」を素材とし作曲された幻想曲風な組曲です。
竜の宮姫	りゅうのみやひめ	楯山検校　作曲
	第19回	新曲
	大阪楯山登作曲の明治新曲で、作歌は弾琴緒、調子は特殊な宮姫調子で、箏ものの曲です。古事記伝の内容を歌詞としたもので、曲としては明るいものです。
良寛	りょうかん	坂本勉　作曲
	第8回	交声曲
	昭和３９年１０月に良寛短歌集からの中から歌詞を取り交声曲としてまとめられたものです。
狂月詩曲	るなてぃっく	田中隆文　作曲
	第18回	オリジナル
	邦楽ジャーナルさんを立ち上げた田中さんオリジナル曲。ギターやヴァイオリンと合奏されたようです。邦楽部に新たな歴史を刻まれましたね。
鈴韻	れいいん	村治虚憧　作曲
	第33回	本曲
	鈴の音の中にある秋の日の寂しさを尺八の二部合奏により表現しています。
黎明	れいめい	村治虚憧　作曲
	第4･10･30周年記念定演・32･41・45回	本曲
	昭和３年の秋に作曲された、一尺八寸管の二部合調です。第一節は今や目覚めんとする沈黙を、第二節は海の彼方、朝日が昇る様を、第三節は鳥の鳴き声を、第四節は夜明け、歓喜、精進を表しています。
連獅子	れんじし	二代　杵屋勝三郎　作曲
	第15回	長唄
	連獅子には新旧の二種ありますが、定演で演奏されたのは古い方の勝三郎が作曲したものです。親獅子と子獅子の様子を勇壮に表現しています。
六段の調	ろくだんのしらべ	八橋検校　作曲
	第1･2･5･10･30周年定演・44・47回	調和楽/筝曲
	箏曲の中で「段物」と呼ばれており、最も有名なものの一つです。様々な曲と合わされ、この曲を元にして作られた曲も多いので、馴染みの曲でもあります。

「わ」〜

稚美鳥末廣	わかみどりすえひろ	十代　杵屋六左衛門　作曲
	第12・15・17・18・22・24・26・29･33・40・42・44・46・47回	長唄
	狂言「末広がり」をもとに、女大名と太郎冠者のやりとりが面白くめでたい曲です。長唄では大名を女、太郎冠者は恋の使いとして筋を変えている所も見所です。
和春調	わしゅんちょう	村治虚憧　作曲
	第3･7･11･40･43・46･47回	本曲
	微風よき晩春の緑野、颯爽たる若人の足どりを描いたもので、大変テンポよく軽快な曲調です。関大邦楽部尺八パートなら知らない人はいないとされる曲です。
わだつみ	わだつみ	野村正峰　作曲
	第32回	現邦
	「わだ」は海を、「つみ」は神を表しています。万葉集の中から中大兄皇子の詠んだ歌をもとにつくられました。波・雲・月・光の様々な表情を描いています。